こんにちはリュースケです
今回は「ナンピン」について解説していきたいと思います。
“ナンピン=悪い”というイメージがあるかもしれませんが、リスクが上がることは事実なのでマイナスのイメージが強くなることもわかります。
しかし”戦略的””計画的”に行うナンピンは、私たちを助けてくれる大きな力になります。
この記事はこんな方におすすめ
- ナンピンの良さを知りたい
- 正しいナンピンのやり方を知りたい
- 勝率を上げたい
そもそもナンピンとは、含み損が出てしまったときにポジションを増やすことで少しの戻りで損失を回収しやすくするためのものです。
予想とは逆に動いた場合にコストを平均化できるということです。
有利にトレードを進めることもできますが、間違えたナンピンを行うと一気に含み損が膨れ上がりますのでリスクを伴うこともあります。
- ナンピンについて理解できる
- 正しいナンピンのやり方がわかる
- 負けないトレーダーになれる
ナンピン(難平)とは
“難”は損失の意味があり、それを”平”たく(平均化)するという意味があります。
つまり損失を平均化していき回収を早める手法になります。
上記の図のように損益0ラインを下げることに成功しています。
本来なら「ナンピンしなかった損益0ライン」まで上がらなければ、損失を取り戻すことはできません。
しかしナンピンを行うことで「ナンピンした場合の損益0ライン」までしか戻らなくても損失を回収できるわけです。
忘れてはいけないのは、買い増しをしているという事実です。
ロット数を増やして保有ポジションを多くするということは、増やした分だけリスクリターンが大きくなるということです。
リターンだけ大きくなる裏技は存在しませんので、必然的にリスクも大きくなります。
ナンピンは最初のエントリーをまず疑う
ナンピンは計画的に行うことが前提ですが、本当に最初のエントリーが間違っていなかったかを今一度考えましょう。
- 感情的なトレードをしていなかったか
- エントリーポイントは悪くないか
- テクニカルだけではなくファンダメンタルも確認したか
上記を確認したうえで計画した”ナンピン”を実行していきましょう。
計画していたとはいえ相場状況は刻々と変化していきますので、ナンピンエントリー前には再度状況把握とエントリーポイントを確認しましょう。
損切りの水準はより明確に
何度も言ってはいますが、ナンピンはリスクも上がりますのでリスク管理の強化が必須になります。
ナンピン前の状態と管理状態が変わらないようでは、ナンピンが機能しているとは言い難い状態です。
仮にうまく反転してプラス圏に入ったとしても、それは運要素の強いただの”ギャンブルトレード”と変わらなくなってしまいます。
「ここで買い増ししてこれ以上価格が進むようだったらあきらめて損切りしよう」
上記のように考えている場合、計画性もなくただなんとなく買い増しをしただけなので”ナンピン”でも何でもありません。
ただただリスクの高いトレードにしてしまっただけです。
おそらく価格がさらに加速したら損切りしようと言っていますが、損切りすらできないことでしょう。
ナンピンを計画的に行うにはまず”損切り”設定を確実に明確に行うことです。
できれば最初よりも狭める
1つ目のエントリーよりも損切り幅を狭めることが、1番簡単であり確実なリスク管理であると言えます。
上記図のようにリターンも大きい分、リスク管理を行わなければナンピンは成立しません。
※資金的に余裕があり、損切りラインを狭める必要がない場合は変更なしで問題ありません。
最初のエントリー時から”ナンピン”を想定したトレードを行っているのであれば、継続してトレードを進めていってください。
悪いナンピンはロスカット一直線
- リスク管理ができていない
- 計画的ではない
- なんとなくエントリー
ナンピンをする際に上記のようなことを行っていると、自分からロスカットさせてください!と言っているようなものです。
ナンピンは言わば、強制的に自分の力を倍以上にするようなものです。
そんなことが何のリスクもなくできるわけありませんよね。
強制的に強力な力(実力以上の力)を使うときは、反動が起こるものです。
しかしFXの場合は、正しく行えばリスクもなく強力な武器だけが手に入ります。
ナンピンは計画的に




ナンピン回数・ナンピン幅・ロット数、これらの計画性がナンピンのすべてと言っても過言ではないね
ナンピン回数
回数にはっきりとした答えはありません。
大事なのは無限にナンピンを繰り返さないようにナンピン回数に制限を決めることです。



まずはデモなどで検証を行い、自分に合ったスタイルを見つけましょう。
ロット数
基本的には増やしていく手法が一般的です。
例えば
- 1・2・3・4・5
- 1・3・5
上記が例ですが、少しわかりにくいのでもう少し詳しく説明します。
最初のエントリーが10000通貨であれば、次のナンピンエントリーは20000通貨でエントリーします。
合計は30000通貨保有している状態になります。
※もちろん最初のエントリーと同数ロットをエントリーしても問題ありません。



倍々なんて怖くてできないと思うかもしれませんが、第一ロットのロット枚数さえ適正であればたいした通貨量にはなりませんので大丈夫です。
ナンピン幅
次はどこのラインまで逆行したら”ナンピン”を実行するかの設定です。
これも損切りと同じくらい重要なことで、損切りのときの気持ちとは逆で早くエントリーしたいと思ってしまいます。
損切りの場合はなかなか決済に踏み込めないことがあると思いますが、これは「プロスペクト理論」という行動心理学からくる人間の本能なので理解しておきましょう。
プロスペクト理論はこちらの記事をどうぞ





リスクが少ない(ボラが小さい)相場では、小刻みにナンピンしていっても問題ありませんが、リスクが大きい相場ではナンピン幅を広げるなどの対応が必要になります。
ハイリスクハイリターンの象徴
FXや投資全般は”ハイリスクハイリターン”と言われがちですが、特にこの”ナンピン手法”はそれを体現していると言えます。
しかしハイリスクの部分を極限まで減少させることができたらどうでしょう。
ハイリターンのみを生かすことができたのならものすごい強みになり、魅力的な商品になり得ますよね。
リスクばかりに目を向けるのではなく、リターンを伸ばすような(長所を伸ばすような)考え方も必要になってきます。
何事もノーリスクで手に入るものはありません。
資金力は十分か
資金面に不安があるとリスクはさらに大きくなるだけです。
FXは資金が多ければ多いほど有利なのは間違いありませんが、少ない場合は自らハイリスクの部分を伸ばしてしまっています。
“ナンピン手法”は特に資金が多い方が、成功率は上がります。
資金力はメンタル面にも大きな影響を与えてきますので、適正なロット数に応じた十分な証拠金の準備が必要です。
リスクは把握しているか
どんな手法やどんな凄腕トレーダーでも絶対に負けない方法はありません。
必ず予期せぬ方向へ価格が進行するときが存在して、含み損を抱えてしまう場面が訪れます。
そんなときにリスクを考えたうえで決断しなければいけなくなります。
- 損切り
- ナンピン
ここの決断を間違えると取り返しがつかないことになります。
しっかりと損切りラインを見極めて、損切りするか
余地があるのであれば”ナンピン”を行い、利益を狙いに行きましょう。
まとめ:下手なナンピンすかんぴん
要は「下手なナンピンを行ってしまったら、すっからかんになってしまいますよ~」ということですw
ナンピンは手法として有効なことはわかっていただけたかと思いますが、計画的に戦略的に実行できなければただのリスクを高めるだけの行為になります。
感情的・なんとなく買い増ししたナンピンは必ず良い結果にはなりません。
単発でうまくいったとしても手法といえるものとは程遠いものになってしまうのがオチです。
ナンピンといえどルールを守らなければ手法として成立させることはできません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント